大野 あなたと、コンビに、Family Mart
花火大会に向かうのにタクシー?
その時だその隣が青居さん、リフさん、bで気が付くべきだったんだ
タクシーから降りた場所は港
「なあ、ここって花火会場だっけ?」
どう考えても明後日の方向な気がする
それにだ、目の前に ・・・ で~んと鎮座してる船
ホテルがそのまま浮かんでるような、どでかい船は『アルテミス』
って書いてある
綾野君のカフェで話題に上ってた豪華客船だよな ・・・
一泊5万とか言われてた ・・・
じろって横目で睨みつけると
涼しい顔をしてニッコリ笑う
「どういう事?」
「花火大会を海から見るのも良いかなって思って」
「予約したの?」
一言、相談有っても良くないか?
「予約というか ・・・ まあ招待というか ・・・」
招待? ・・・ 予約じゃない?
「ふ~ん ・・・ ディナークルーズだけの招待なんだよな」
まさか泊まるとか言わないよな
「船の上から観る花火素敵だよ
泊っても ・・・ 良いと思うけど
部屋は ・・・ 知り合いのご厚意だよ ・・・」
しどろもどろで、話を誤魔化しやがった ・・・
「取りあえず乗りましょう話は中で」
お前が俺の背中を押して中に入っていく
招待とかご厚意とか、どんなセレブだよ
船なのにホテルのロビーだな
「本日はご乗船ありがとうございます
お名前をお伺いさせて頂けますか?」
「今朝、ご連絡いただいた櫻井ですが」
コイツなんか不機嫌そうだな ・・・
「櫻井様、こちらのラウンジでお待ちくださいますか」
そう言ってフロント脇にあるラウンジに案内された
案内してくれたクルーが慌てた顔をして
プライベートルームに入って行った
「何か、拙い事でもあんのか?」
「別にないんだけど ・・・」
もごもごと口ごもる
「大野さんではありませんか?」
振りむくと、先日cafeで話をした6人のご婦人が立ってる
翔君が誤解するといけないから
席を立って挨拶に向かう
「こんにちは」
「流石豪華客船、まるで高級ホテルですね」
名前があやうい(汗) ・・・
確かエッセイストの人anne-koさん
青居さん、リフさん、akiさん、u3104k さんだ
「ええ、ビックリするくらい豪華です」
この人は編集長のJulyさん ・・・何とか覚えてた(笑)
「そうですね ・・・ ビックリして腰を抜かしそうです
皆さんディナーと花火大会をお楽しみください
連れがおりますので、これで失礼いたします」
6名の皆さんに挨拶だけして振り返った
アイツがやけにでかい声で話してる
「手違いとはどういうことです
私の方が先に予約してたはずです
今日は特別な日なんですよ
それを台無しにされそうなんです
部屋代を無料にするとか、それでチャラにはならないでしょう」
「本当に申し訳ありません
特別な方のご宿泊になりますので
お客様にご無理を申し上げました
ご予約いただいたお部屋に
引けを取らないお部屋をご用意いたしました
館内で受けられるすべてのサービス
全ての飲食につきましては無料にさせて頂きます
どうぞご理解をお願いいたします」
「誰がお泊りになられるんです?
特別な方って ・・・ どこかの王族ですか?」
「申し訳ありません、お応えできかねます」
「別にいいんですよ、その部屋に行っても」
「少しお待ちいただけますか?」
何を揉めてる?
部屋がどうのって ・・・ ディナークルーズだろ
何で部屋に文句付けてる
そういや、泊ってもって ・・・予約したのか?
この客船の、高い部屋の ・・・
席を離れた責任者みたいな人が戻ってきた
「お部屋を使用されるのは特別な方でございます
お名前は申し上げられませんが
その関係者の方がご迷惑を掛けたお詫びがしたいと
申し出がありました
お部屋の方にお伺いさせていただきますとの事です
それでよろしいでしょうか?」
「それなら構いません
私が送った荷物は?」
「お部屋の方に運ばせて頂いています
こちらが、お部屋のカードキーでございます
クルーがお部屋までご案内いたします」
最初に応対してくれたクルー
ネームプレートにsatoyoshi さんと書かれた女性が
席の近くにスタンバイしてる
「智君、行くよ」
行くよって ・・・
俺はいつの間に、ここで花火を見ることになったんだ
それも泊まる話にまでなってる
案内された部屋は高級ホテルの一室と変わらない
「こちらが、アルテミススイートでございます
どうぞ、ごゆっくりお過ごしください
事前にお届けいただいてるお召し物は
クローゼットの中に収めさせて頂いています
ご確認くださいませ
何かございましたら、フロントまでご連絡ください」
satosyoshiさんは深々と一礼して部屋を出て行った
「すべてのスイートルームにはバルコニーが付いてるみたいだよ」
スイートルーム ・・・
お前俺が値段知らないと思って言ってるよな
何から確認すればいいのか ・・・
「これはどうう事なんだ?」
「どういう事って?」
「予約したんだろ?」
コンコン ・・・ コンコン
ドアを叩く音
「はい、どうぞ」
お前が手慣れたように答える
ドアを開けて入って来たのは
金髪で蒼い目の男性と少し赤みがかった茶色の髪の男性
「失礼いたします
私、影山と申します
本日はお部屋をお譲り下さり
誠にありがとうございました
一言お礼を申し上げたく存じまして
ご挨拶に参りました」
丁寧な言葉で挨拶して2人が一礼した
噴飯やるかたないって顔のお前が
鋭い眼差しで二人を見据えて
「突然すぎて呆気にとられました
私の方が先に予約していたと思いますが」
ふてぶてしく答える
そんな事全く気にも留める様子のない二人は
至極冷静な顔で
「申し訳ありません
小さい子どもを沢山連れております故
他のお客様にご迷惑にならないようにと
ロイヤルスイートを希望させて頂きました
無理を承知でご相談させて頂いて
アルテミスのスタッフの皆様にご配慮いただきました
櫻井様にとっても特別な日とは存じますが
快くお譲り下さったとお伺いいたしました
本当にありがとうございます」
そう言ってニッコリ笑う
ずっと金髪の人は黙ってる
日本語が分からないのかな?
「そう言う事でしたら構いません
ただ、あまりにも直前だったので
どういった経緯だったかをお伺いしたかっただけです
ご丁寧な挨拶、ありがとうございます」
「ご理解くださりありがとうございます
出来る限りのおもてなしをお願いいたしました
素敵な夜をお過ごし下さい
それでは失礼いたします」
あ ・・・ 喋った ・・・ 日本語出来るんだ ・・・
笑顔が ・・・ 引き込まれる感じ ・・・
彼らは俺にも一礼して部屋を出て行った
コイツと冷静に話せる自信がない
俺もその二人の後を追うように外に出た
ロイヤルって ・・・ 招待でも何でもない
予約したんじゃねぇか ・・・
お前にとって、一泊が30万でもあまり構わないんだな
アルテミススイートだって6万以上するだろ ・・・
何度言ったら分かるのかな ・・・
一番近い階段を上って、デッキに向かった ・・・
<続きます>
ラストスパートですが間に合うか微妙です
PCの更新が ・・・ご機嫌斜めです
間に合うように頑張ります
そういえば大野ってどうなったの?
当日、目は好みで作ってもらおうと思います
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