イスラエルで大野が流行っているらしいが
大宮さんのBLのお話です。
苦手な方はご注意を///。
?* ?* ?* ?* ?* ?* ?*
「だって今日さ昼・・・こっち・・・営業部に来てさ・・・。」
「・・・ぅ・・・ん・・・。」
「今日の花火大会って大野さん来るの?って・・・わざわざ俺に聞いてたじゃん。」
「・・・。」
隣のニノから。
軽い緊張が伝わってくる。
顔は。
涼しげなのに。
なんだろ・・・この空気。
体が固まっていて。
まるで。
彫刻見たいに動かないニノ。
俺今日・・・ずっと会社にいたけど。
ニノが営業一課に来ることはなかった。
どうして俺に直接じゃなくて。
松潤に聞いたの?
ニノの小さな・・・静かな声が隣から聞こえる。
「・・・ソウ・・・ダッケ・・・?」
「そうだよ・・・だから俺・・・なんか急ぎでさ・・・大野さんに仕事の相談でもあんのかと思って。」
「・・・。」
「一課にさ・・・直接行けないから俺に聞いたのかなって。」
「・・・。」
「ニノがさ・・・内密で・・・営業一課に転属でもすんのかと思ったよ。」
「・・・あぁ・・・そういう意味・・・。」
小さく・・・独り言のようにつぶやいたニノ。
す・・・っと。
隣のニノから感じていた緊張が消えた。
松潤は。
何の下心もなく・・・ただの仕事の話をしていたんだと思っているようだ。
でも・・・あきらかに。
ニノは最初。
そういう意味でとらえてなくて。
違う意味で動揺したように感じる。
例えば・・・松潤から。
冷やかされた・・・とか。
カマかけられた・・・とか。
そんな風に思ったようだった。
でも。
違うとわかって。
それでも・・・松潤の質問にはまったく答えずに。
「僕・・・ビールでも買ってくる。」
突然。
そう言うと。
ニノが。
脱ぎかけた靴をまた履いて。
その場を離れようとした。
もう間もなく花火は始まるのに。
ニノは。
とにかくもう・・・その話をしたくないようだった。
「じゃあ俺も行く。」
まだ・・・脱いだばかりの靴を履きながら。
俺はかなり・・・はっきりと大きな声で言った。
ニノはちらっと俺を見たけど。
でも・・・靴を履き始めた俺を待たずに。
もう歩き始めてしまった。
松潤は。
さっきの話はもういいみたいで。
俺ビールね・・・とニノの背中に言う。
翔君もそれに気づいて・・・俺も・・・と言い。
相葉君は。
デジカメから目を話さずに・・・俺も・・・と言い。
俺は・・・そんな三人を置いて。
すぐにニノを追った。
人込みを。
グングン行くニノ。
完全に。
後ろから行く俺を無視してて。
なんなら俺を。
振り切ろうとしている。
なんで。
どうして。
そんなに俺から離れたがるのか。
それは。
逆を返せば。
・・・。
・・・。
俺をめっちゃ意識してるって事・・・だよな・・・?
俺は。
まかれないように。
懸命にニノについて行った。
薄暗がりの公園を出たところで。
ニノに追いつく。
道路の街灯と。
走る車のヘッドライトで。
ずいぶんと明るく見える道の。
少し先に見える・・・コンビニの看板を目指して信号を渡ろうとしているニノの。
その隣に並んだ。
若干・・・息切れしている俺・・・だけど。
もうタイミングは今しかないと思って。
なぜか・・・少し緊張したけど。
話かけた。
「ニノ。」
「・・・。」
「なんで・・・俺が今日来るか気になってたの?」
「・・・。」
「ニノ。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「無視されるのは・・・ちょっと辛いんだけど・・・。」
「・・・。」
さすがに・・・その言葉には。
ちょっと反応して。
俺を見てくれたニノ。
ニノの優しさにかこつけて。
卑怯だなって・・・そう思ったけど・・・でも。
俺も。
必死だった。
って言うかさ。
その・・・少し尖った唇。
とまどったようなまん丸の瞳。
拗ねたような表情から。
いろんな事が伝わってくる。
そんな顔。
するんだな。
可愛くてたまらないよ。
「俺さ・・・。」
信号が青に変わる。
もう。
スタスタとは行かないニノ。
隣を歩く俺と歩調を合わせてくれる。
そんなところに。
少し・・・勇気を得る。
だってさ。
嫌いなら。
俺をなんとも思ってないなら。
このまま。
無視でもなんでもしてればいいのに。
こうして。
俺の言う事を・・・ちゃんと聞こうとしてくれているんだから。
って言うかさ。
俺が今日来るか気になってたってことは。
俺と。
会いたかった・・・って・・・思ってもいい?
.
つづく
?* ?* ?* ?* ?* ?* ?
作者のナツコです。
読んでくださって、ありがとうございました。
お話はまだまだ続きます。
毎日0時8時16時に更新の予定でございます。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪
.
いい大野が好きだ。男ですから。
ノックもせずに部屋に相葉さんが飛び込んできた。
大野さんが脱いだままの衣装を拾い集めてて。
入り口で靴を脱ぎすてて、飛び込んできた勢いのまま。
ガシっと抱きしめられて。
次の瞬間には両肩を掴まれて、離されて。
腰を落とした相葉さんにまっすぐに目を覗きこまれて・・
肩を揺すぶられながら・・・尋問?
「ニノっ!なにしてたの!」
「なに・・ってナニ?しようと・・・」
「・・・誰と?」
「大野さん・・と」
「ふーん・・・・ニノってば・・・オレという者がありながら・・
そんなこと平気でしちゃうんだ?」
「平気・・・っていうか・・
なんか・・悔しくないですか?
あの二人だけ・・・お祝いされてて!」
肩にかけてるだけ。
ボタンを外したままのシャツの襟元から、相葉さんの手が入ってくる。
「それで?
オレが大好きな・・・しっとりと吸い付くような肌を・・・
リーダーに触れさせちゃった・・・わけ?
そんなおいたをした子には・・・
ちゃんとしつけを・・しないといけないね?」
大きくて、心地よく乾いている・・相葉さんの手のひらが・・
肩から腕、肩から背中へと、滑っていく。
腰に回った相葉さんの手がワタシの体をすっぽりと包んで。
手とは正反対の冷たい口調が耳元で聴こえた。
「リーダーに何をしたのか、じっくり教えもらうよ?」
期待で・・・・胸が昂った。