大野 求めるのは、ただ一つの真実。
昨日はフリーな1日だったので、プチ旅行に出かけました
ハートが可愛いです
バスの本数にびっくり!
絵馬がまたまた、サトシックには堪らないっす
しっかり当選祈願、健康祈願して来ました
いやぁ? 疲れたけど盛りだくさんな楽しい一日でした
大野に関する都市伝説6個
ドアが閉まる音がして貴方が立っていた場所を見た
・・・・・ いない ・・・・・・・ さっきそこに立ってたよね
血の気が引いて行くのが分かる
俺またやっちゃったのか?
浮かれてて ・・・ 貴方を置き去りにしてた
座ってる場合じゃない
怒ってる場合じゃない
貴方を探さないと
一番近くの階段を上ってデッキに飛び出した
どこに居る ・・・ どこに
乗船開始してもうすぐ出航 ・・・
デッキにも多数の人がいた ・・・
「すみません、ちょっとお伺いしても良いですか?」
いや、今はそんな答えてる暇はない
「あの ・・・ 場所が分からなくなってしまって ・・・」
もの凄く困った声
振りむくと頭から薄いベールをかぶってた
また、不思議な格好してるな ・・・
「どちらにいかれるのですか?」
俺もそこまで詳しくはないがフロントくらいならわかる
「私、占い師をしているウルハハと申します
本日は花火大会を観るディナークルーズ
そのオプションの一環として占いのコーナー
そこに出店予定なのですが、場所が分からなくなってしまって
ご存じありませんか?」
「場所までは存じ上げないんです
フロントの場所はなら分かりますので
そちらで聞いてください?」
「助かります、教えて頂けますか?」
そう言って、ホッとした顔をした
フロントの場所を説明して彼女と別れ
貴方を探しデッキを行ったり来たり
いた! ・・・ デッキの手すりに顎を乗せて海を眺めてる
「智君 ・・・ 智君」
急いで側に駆け寄った
「なんでまた黙ってんの?
言ってた事全部違うだろ?」
「違はないよ ・・・ 招待みたいなものだから ・・・」
「嘘付くな!先にロイヤルなんちゃらを予約したのはお前だって
自分で言ってただろう ・・・
どうしていつもそうなの?
それに、さっきのはなんだ?
フロントの人に対しても
謝りに来た人に対してもだ
あの居丈高な言い方 ・・・ それが悲しかったよ ・・・
俺がロイヤルなんちゃらに泊まりたいと一言でも言ったか?」
言ってはいないけど ・・・
誰だって予約してたものを
直前に反故にされたら怒るでしょう
そんなに悲しい事なの ・・・
「それは ・・・ 頭に血が上ってたから ・・・
思いやりに掛けたと思うけど ・・・
始めて過ごす夏だから
最高の夏にしたい ・・・
2人で花火観るのも初めて
なら、最高のシチュエーションでって思ったんだ
その気持ち分かってくれないの?」
サプライズしたいって思うでしょ?
「何度も言ってるだろ
お金を掛けた、ら最高の思い出になるのか?
俺は会場近くの土手で寝転がって
花火を見れれば良いって思ってた ・・・
じゃあ、何で朝言わなかった
お前、花火大会会場だって言わなかったか?」
貴方だって言わなかったでしょ?
「ここも花火大会会場だよ
貴方だって近くの土手でって言わなかったでしょ
それに ・・・」
「それに? ・・・ 俺がなにも知らないって思ってるだろう
この船の一泊の値段は知ってたよ
ロイヤルなんちゃらの値段もな ・・」
マジか ・・・ だからこんな怒ってるんだ
「それは ・・・ 俺が泊ってみたいって思ったから
豪華客船で一泊したかったの
だから ・・・ 聞かずに予約した ・・・
その事は謝る ・・・ ごめんなさい ・・・ 」
貴方は大きなため息をついて
「もう ・・・好きにすればいいだろ
俺は ・・・ そんな高い所に泊まりたくない ・・・
花火観たら船を降りる ・・・」
船を降りるって ・・・ そんな事言わないでよ ・・・
「しぃおうにいたん ・・・ やっとうみぃつぅえた」
え ・・・ 小さい子供が俺の膝に抱き付いて
間違えたのに気が付いたのか
「しぃおうにいたん ・・・ にゃい ・・・
うわーぁん ・・・ あーん」
大きな声を出して泣き出した
貴方がその子の頭を撫でた
するとその子が一瞬で泣き止んで笑顔になった
小さな子から、女神さまに間違えられた貴方は
少し戸惑った顔をした
そのすぐ後、全く同じ顔をした子どもが
二人駆け寄って来て
丁寧な挨拶をしてその子を連れ帰って行った
「少し頭を冷やしたいから ・・・先に部屋に帰ってろ」
「またそうやって逃げる」
「逃げてねぇ ・・・ ただ ・・・ 悔しいだけだよ
分かってくれてねぇじゃん ・・・
俺は ・・・ 普通でいいんだ
普通で、最高級じゃなくてもお前がいれば良いって
何度も言ってるだろ ・・・お前の気持ちもわかるよ
分かるけど ・・・ 言い合いになりたくない
部屋に帰ってまってろ!」
貴方が俺の傍から離れて歩いていく
どうすりゃいいんだ ・・・
「彼の喜ぶ顔が観たい
だから、どんな事でもしたい
その気持ち分からない訳じゃないけど
2人で作る思い出もあるんじゃないかな
2人の時間をゆっくり紡いでいく
焦らない事だと思うけど ・・・
ロイヤルスイート、譲ってくれてありがとう」
振り向いたら誰も居なかった ・・・
2人で紡いでいく ・・・
そのまま部屋に戻るのも躊躇われて
ラウンジで頭を冷やそうと思って向かう
ロイヤルスイートのあるラウンジは貸しきり ・・・
仕方なく部屋の側のラウンジを覗くと
そうそう足るメンバーが顔を揃えてた
マダムtepoさんのご一行と
さっき智君が話してた エッセイストのanne-ko さんご一行
あれは ・・・ 花火のポスターに載ってた映画会社関係の人かな
・・・ キャラクターグッズ持ってる
さっき俺達が買った、木人くんだ ・・・
少し離れた席で、向かい側に座った相手をじっと見つめてるのは
一部上場企業の跡取り息子だよな ・・・
浴衣を着た二人組、あの人は有名な大野画伯
向かいの女性なのか? ・・・ 綺麗ではあるが
画伯がデレデレだな ・・・
部屋に入ったら最後
挨拶回りで大変な事になりそうだ
この場合大人しく部屋に戻った方がよさそうだ ・・・
重い足取りのまま部屋に向かった
<続きます>