ほっと安心、もっと活力、きっと満足。愛想の約束
そして昼食のためにカマアイナさんへ
おチビもお店を出たら気持ちをすぐに切り替えて楽しいモードに入ってくれたのでほっとしました
ノエルと動物園なんて初めてだったのでとても楽しみにしていました
そしてちょうどホワイトタイガーのエサやり体験の時間が近かったので体験することに
檻越しとはいえ、迫力満点でした
こんな可愛いショットも撮ってくれてて感謝感謝です
ビワのソフトクリームを食べながらドッグランの方へ
ラブタイム
そして、この日お世話になるお宿、伊豆高原わんわんパラダイスホテルさんへ
温泉に入って夕食前にドッグランへ
ワンズにもワンコメニューをオーダー
最後はお部屋でお疲れさまの晩酌
チョコママのみたらし団子が気になるノエル
愛想 僕らは、短い夏を駆けぬける。
槍水仙 【 誇り 】
そろそろ店先の提灯に灯が入る刻。
秋の夕焼けと相まって、道には眩しい色が射す。
その光に、俺は少し目を細めた。
赤く照らされた道の両側には夕市が立ち、
その店先には、秋夕のための品々が
所狭しと並べられている。
「テマナ、まっすぐ前を向け」
さっきから見ておれば、一時もじっとせず
前へ行ったり戻ったり。 左に寄っては右へと駆けたり。
秋夕の茶礼用の夕市の中、俺とトルベ、
そしてチュソクとトクマニは、嫌がるテマンを連れ
役目帰りに、隊長の命にて買い物へと出た。
間近に控えた秋夕を前に、
夕市は、沸き立つほどの人波だ。
真っ直ぐに歩かねば、早晩誰かにぶつかろう。
しかしそう言う俺の声すら聞かずに、
テマンはうろうろと落ち着かぬ。
「て、隊長がま待って、だから、早く」
そのテマンの声に、
「あの人は待ってなどおらん。
今頃は 兵舎の部屋で、ぐうすか寝虚仮ている」
チュソクが人波の中、笑いながら、 首を振ってそう言う。
「間違いないな、俺もそう思う」
俺の隣を行くトルベが、チュソクに呼応し頷く。
「しかしあれ以上寝れば、目が溶けます。
隊長は寝すぎだ、赤子でもあるまいし」
なかなか稽古をつけてもらえぬトクマンは、
不服そうにそうぼやく。
「で、副隊長、隊長から何を頼まれたんですか」
トルベが首を回し、俺に尋ねる。
「酒とソンピョン、栗に柿に棗に新米だ」
俺は思いだし、そう言った。
皆が俺を見て、驚いたように目を瞠る。
「隊長は、兵舎で秋夕茶礼を催すのですか」
皆の声を代表するよう、チュソクが俺に尋ねる。
「ああ、あの人らしい考えだ。
何しろ、役目のお蔭で家に帰れぬ奴もいる。
そいつらに少しでも、
故郷に帰ったつもりに なってもらうという、配慮だろう」
そうだ、あの不器用な隊長は、 夕の鍛錬が終わって
兵舎へ引き上げる 俺に向かって、
「おい、チュンソク」
すれ違いざまそう呼んで、引き留めた。
「は」
俺が足を止めて、その声に振り向くと
「部屋へ来い」
それだけ言い捨て、大股でその場を後にする。
何事かと思い、その後を付き従えば、
部屋に入った隊長は、部屋の隅に積んである袋を
一つ掴み上げて、俺に投げ渡す。
反射的に掌に受けたその革袋の中で、
じゃりんと重い、音がした。
「これは」
「酒とソンピョン、栗柿棗に新米」
「は?」
「買って来い、残りはお前らどこかで晩飯でも食え」
「秋夕の用意ですか」
それには答えず、隊長が部屋の寝台へと
ごろりと寝ころび、長々とその丈高い体を伸ばす。
「俺はもう眠い。早く行け」
俺を手で払ってそう言うと、目の上に腕を伸ばして目隠しし、
そのまま見つめる俺の目の前で、
本当に、すぐに寝息を立て始めた。
これは、無理に起こせばこちらが血を見る。
俺は溜息を吐き
「行って参ります」
届きもせん呟きを残して、部屋を出たのだ。
「だ、だだから、早く」
隊長を一人残して落ち着かぬのだろう、
テマンは先程より、しきりに早く早くと連呼する。
「頼まれたものを買えば、すぐに戻る。
だからお前は落ち着け、な」
俺がそう言うと、テマンは前後左右から
自身に向かう人の波を、体を回転し、歩を踏み替え、
独楽のように回って避けながら
「でも」
そう、不満そうに口を尖らせる。
あいつは、背中に目でもあるのか。
俺の視線に気付いたように、 チュソクが頷きながら言う。
「奴は、気配を読んでいる。
その身にある程度近づけば避けるように、
体がそう、覚え込んでいるんでしょう」
そう言えばこの人波をうろつきつつ、
今まで誰ともぶつかっておらん。
俺はチュソクの言葉に頷き、改めてテマンを見る。
まるで何事もないように、 ひょいひょいと人を躱す様、
その姿、まるで舞っているような軽さだ。
隊長も、とんでもない奴を連れてきたものだ。
あの人の事、そこまで考えていたとは思い難いが、
それでも、連れてきた者もやってきた者も
只者ではないと、 苦笑しながら、そう思う。
「ありました」
トクマンが一件の屋台の店先で、
大声を張り、 こちらの俺達に合図する。
新米、栗に柿に棗。 そして酒、
そこまでは良かった。
どこの店でも、割に簡単に手に入った。
しかし肝心のソンピョンが手に入らず、
俺たちは結構な時間を、夕市の中を回って費やした。
トルベがお得意の口八丁で、 市の売り子の女人に声をかけ
「どこか、ソンピョンを売っている店を
この辺りで知らないか?
連れて行けとは言わんから、教えてくれ」
そう、口説き落としたのだ。
教えられたその店まで、先に走ったトクマンが
やっと見つけた嬉しさで、顔を綻ばせ、
店先で俺達を手招きしながら待っている。
「おお、御苦労」
蒸籠の中のソンピョンを覗き込み
「主、頼む」
俺が店主にそう声を掛ければ、
「はいはい武官様、おいくつほど包みますか」
愛想の良い店主がそう言って、
包みを用意しながら 俺達に尋ねる。
数までは聞いていなかった。
しかし迂達赤の頭数、そして実家に戻らぬ奴らを
ざっと頭に計算し
「そうだな、百ほども」
そう伝えると
「はい、畏まりました。
では包む間、宜しければ 皆さま、
此方を摘まんでお待ちください」
蒸し上がったソンピョンを別皿に乗せ、
俺達へと差し出してくれる。
「ああ、すまん、頂こう」
その皿を受け取り、礼を伝えて皆に回す。
皆その蒸したてのソンピョンを口へ放り込み、
うまいうまいと騒ぎ立てる。
早速空になったその皿を、名残惜しげに見る
そのテマンの視線に気付いたトルベが
「テマナ、お前もっと食うか?」
そう言うと、テマンが嬉しげに頷く。
主を見れば、未だに大量の餅を包むのに
まだ手古摺っている様子。
トルベは、その主に向かい
「主、すまんがもう一皿。案ずるな、次はきちんと払う」
そう大声で、笑いながら声を掛けた。
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