なぜかオーディションがロシアで大ブーム

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生物と無生物とオーディションのあいだ

オーディションマニア必見

「ノートルダムの鐘」横浜公演開幕から早1ヶ月が過ぎました。鐘沼の皆さまにおかれましては横浜中華街はそろそろ全店制覇の頃かとお慶び申し上げます←開幕1ヶ月の節目に、KAATの超絶音響と飯田達郎さんカジモドについて書かせて頂きます。どうせ書くと思ったでしょ?そりゃ書きますがな。止めても無駄だ!w
【KAATの音響凄くね?】これまで秋劇場→京都劇場→KAATと「ノートルダムの鐘」を観て来て、ここKAAT(神奈川芸術劇場)の音の良さに初日から感動しっぱなしです。有難うKAAT!有難う横浜!有難う神奈川!あんた最高だよ!!これまではマイクのボリュームを上げると音が割れ気味になったり、逆にカジモドのくぐもりがちな声(母音法の四季においてカジモドのセリフの発声はやはり異例過ぎ)を拾いきれていなかったり、秋劇場に至ってはセンター13〜18列ぐらいの範囲外は全て音が何かに当たって減殺されてしまったり…と「音響」に関してベストを出しきれて無かったと個人的には感じていました。が、来ましたよ…満を持してKAATが…。セリフの抑揚も機微も歌の伸びやかな声も音楽も、風の音も風鈴の音も全てをキチンと独立させて心地良い迫力で1階席(バルコニー含む)に届ける劇場ですよ。ここで達郎さんのカジモドを観られるってミラクルが本当に起きてるんですよもう音響が声を最高に生き生きと伝えてくれるので「どーこーにちがいがあるのだーろーー」から全力号泣するレベルです。いや、音が凄くて泣くのは「オーリーム」からだ(←どアタマw)↑この秋劇場のキャスボも感動だよね…
【横浜の達郎さんカジモド】「京都から演技がどう変わってるかな?」って気持ちでウッカリ観て、終演後客席で泣いてました…あまりに凄くて…。何がどう凄いのか…長々書いても長いだけで伝わらなそうなので簡潔に(←うん、絶対無理)
①まずは「障害」の表現身体的(先天的)な障害は元から背の曲げ方も手振りも顔の歪め方(カジモドは口の半分しか動かせない)も徹底していたんですが、横浜から手を片方の手で常に触る仕草が増え、フロローやエスメを「見上げる」時に身体ごと捻るように顔を向け、階段を降りる不器用さも更に増した感じがします。そして何より達郎さんカジモドで特徴的な「対人コミュニケーション」(後天的)の表現。だってフロローに20歳になっても「お話を聞かせて下さい」とねだり、フロローの質問に答えて頭を「いい子」してもらって育ったんだもの、通常の20歳の青年のような反応は学ぶべくもなく、毎日寂し過ぎて鐘や窓やガーゴイルが話し掛けて来るのを「現実」と誤認してずーっと独りで会話する日々。反応が歳相応では無いのは当然で達郎さんカジモドのこの表現は凄く深いし「カジモド」というキャラクターの寂しさと愛おしさが更に心にズシッと迫るのです。ぴろぴろ@piropiro4 【考察】「ノートルダムの鐘」カジモドの「障害」について。ファン・ホームの時に光夫さんが「LGBTについての『共通理解』『認識』がアメリカと日本で違う難しさ」を語っていたけど、「障害」についても人によって「認識」「理解」に差があ… https://t.co/XQX478m2Me2018年04月23日 08:08

ぴろぴろ@piropiro4 カジモドの場合はそこの部分は先天性の「障害」ではなく、コミュニケーションの相手をフロローたった1人に限定されて育ち、毎日を石のガーゴイル(自分の脳内)と会話することで生きてきたせいで、正にフロローの言う通り「それで会話になるのか?… https://t.co/2yIyluXYIo2018年04月23日 08:17

ぴろぴろ@piropiro4 だからこそ、一度でも外に出て、「現実」を認識してからの心の成長がめざましい。人の悪意に触れて、夢の中で幼く生きて来たカジモドの中に負の感情が芽生えるさまも、エスメの善意に触れて青年としての恋に芽生えるさまも、観客は全て目の前で色鮮やかにカジモドの心を成長を見ることが出来る→2018年04月23日 08:28

ぴろぴろ@piropiro4 結局カジモドにとって外の世界に出たことはとてつもない代償を伴った。でもカジモドの心の成長と変化を目の前で見て、「人は他者との関わりで『その人』として形成されていく」と改めて思う。自分の内に閉じこもるのではなく怖くても外の世界と関わることは誰にとっても大切で意味のあること✨2018年04月23日 08:34

②あなたの「声域」どこですか?問題「サンクチュアリー!!『声域』だ!!」とかベタなこと言ってましたが、飯田達郎さんって一体どこまで音域広げて行くんですかね?マライア・キャリーなの?いやサラ・ブライトマンなの?それだとラウルじゃなくてクリスティーヌになっちゃうわよ。元々オーディション段階では「石になろう」のシ♭の音が出てなかったとおっしゃる達郎さん。確かに開幕当初は高い音域が出づらい回もあったと記憶してます。それが京都では「もう超安定したなぁー。凄いなぁ」って思ってました。そして横浜です。「天国の光」の最後のロングトーンをとてつもなく美しい声で歌い始めましたよ。「天国の光」を音にしたらあんな感じです。もう間違いありません。天使👼が天国から「それな」って言ってます。この声をKAATで聴ける幸せ…。ダメだ毎日聴きたい…。ライブレコーディングでCDをKAATバージョンも収録しませんか?
③「居て捨てて語る」四季の基本とも言えるこの理論。なかなか理解するの難しいなぁと思ってました。でも横浜での達郎さんを観ているとこの言葉が浮かぶのです。「居る」カジモドとして舞台上を生き、「カジモドならこう考え、こう反応する」という動き・表情の圧倒的説得力を持って存在すること。ご本人の膨大な作品へのこだわりと愛と豊かな想像力とそれを細やかに表現出来る身体と才能。「捨てる」役者飯田達郎さんとしての考えで動くのではなく、あくまでカジモドとして毎日の空気や劇場の雰囲気や共演者との呼吸で舞台上を生きてゆくこと。特に共演者との「その日その瞬間」にのみ生まれる空気感を生かしてとても鮮やかに「生」のやりとりを紡いでゆく凄さ。「語る」ノートルダムの鐘はメタシアターなので最後まさに「カジモドを演じた会衆」として「語り」ますが、その「語る」ではなく、全身全霊で演じていながらも完璧に全ての動き、そして達郎さんの場合は「発する全ての『音』」を制御し、自分の身体を使って語ること。決して「手加減」はしないのに「勢い」で演じないという絶妙なバランス。ぴろぴろ@piropiro4 今だに昨日の達郎さんのカジモドとしての「凄み」が頭から離れない。物語をぐいぐいと進めて行く力強さを舞台上の全員から感じ取る公演だった。その中にあって推進力の柱であり「カジモドとして存在する」ことの圧倒的な説得力を纏ったまま、声の… https://t.co/7LOrtCk5HL2018年04月22日 09:00

【横浜「ノートルダムの鐘」はキャスト祭り】開幕から凄い勢いで新キャストがデビューしている「ノートルダムの鐘」横浜公演。これ、ある意味四季のお膝元だからこそ出来ることですよね?観る側からしたらこんなにザクザク色んなキャストで毎週観られるのは多分横浜が最初で最後ではないでしょうか?地方公演となると滞在費&移動費&移動時間&稽古時間考えてもここまでザクザクは出来ない。これ観客としては「乗っかっとけこのビッグウェーブに」ってヤツですよね。だってもう楽しくて仕方ないですもん。横浜万歳!!陛下万歳!!めーしあーがれーー🍅!!ってなもんです。(誰だトマト投げたヤツ)有り難いことに秋劇場ほど「絶対にチケが買えない鐘」感は無い状況なので「気になったら観に行く」が出来るこの横浜公演。悔いのないように観たいです。

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