ドキ!丸ごと!カレーライスだらけの水泳大会

カレーライス

資本主義は何故カレーライスを引き起こすか

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日暮れが早くなった季節。僕のアパートでは食欲をそそるような匂いが漂っていた。チャコが作り始めたカレーライスに懐かしい匂いを感じた。運命とは偶然なのか、三年前の夏に姉さんが最後に作ったカレーライスを思わせる。だけどチャコがカレーライスを作ってくれたのは偶然だし、姉さんが作るカレーライスとは違う。そんなのは当たり前だけど、不思議と運命とは偶然なんだと思えて仕方がなかった。



一人娘の雫はテレビのアニメに夢中で僕と会話をすることはなかった。僕は自分のアパートなのに遠慮がちに、その不思議な空間を見つめながら待っていた。炊飯器から湯気が出る光景なんて久しぶりだったし、こんな風に台所からまな板を叩く包丁の音さえ新鮮に聞こえた。



一人暮らしに慣れてしまい、忘れていた普通の光景。アニメが終わりに近づいた頃、チャコがテーブルにサラダと缶ビールを並べた。


病人と言っても骨折なので食べる物に制限はないからアルコールは素直に嬉しかった。一人だとなかなか飲む機会もなく、よっぽどのことが無い限り飲むことはなかった。



「お酒飲めるよね?」とチャコが聞いてきた。



「強くはないけど飲めるよ。滅多に飲まないから嬉しいな」と僕は缶ビールを受け取って笑顔になった。



これがチャコと会ってから初めての笑顔で、このときから僕はチャコに対して昔のような感覚はなかった。別れた元恋人というより、今も付き合っているような錯覚さえあったのだ。チャコも付き合うと言って、僕らは缶ビールで退院祝いをした。酒のつまみに枝豆も買ってきてくれたので、僕は枝豆を食べては缶ビールで喉を潤した。



雫は枝豆が嫌いなのか、一つも食べずにカレーライスをかき込むように食べ始めた。雫用に作った甘いカレーライスは子供のいる家庭で当たり前のことなんだろう。僕たち用のカレーライスは、酒を飲んでから食べることにして今は久しぶりのアルコールに酔いしれるのも良いものだ。



二本目の缶ビールを飲み始めた頃、頬をほんのり赤くさせたチャコが、テーブルの下でつま先で触れた。触れたことに意味があるのか、そんなことを考える余裕さえなく、僕は足に触れてきたチャコのつま先に意識しているのがわかった。テレビの画面を横目で観ていたけど全く内容は入って来ない。



チャコから来年の春に娘の雫を保育園へ入れようと思ってる。そんな会話をしても頭の中はチャコのつま先が思考回路を狂わせる。せっかく再会したのに僕から話さないのはどうなんだろうと、そんな風に思って、僕はチャコに今の生活を聞いてみた。



「あのさ、短大の頃の生活を聞かせてよ。高卒で終わったから、短大生活が想像つかないんだよね」



「うーん、短大ね……実はいかなかったの!」とチャコは答えた。



「そうなの!えっ、どうして?」



この質問は良くなかった。僕という人間はこんなにも鈍感なんだと、このあとチャコが答えた言葉を聞いて恥ずかしくなったのだ。



「妊娠してたし、短大なんて行ける余裕はなかったわ。でも、後悔はしてないよ。あの子を産んで良かったと今も思ってるもん」



僕はなんて大馬鹿野郎なんだ。チャコが短大に行けなかった理由は確実に僕じゃないか!しかもそれを知ってるくせに無神経な発言だった。あの子を産んで良かったは、まるで僕の発言を無かったことにしてる。チャコなりの気遣いだとわかった。



「チャコ!その、雫……子供のことなんだけど」と僕は動揺して、聞けなかったことを口走った!



「一路くん!今は、今はよそう。この子の前で話すような内容じゃない」とチャコがテレビを釘付けになってる雫へ視線を移して口にした。



「あ、ああ……ごめん」



「ううん。ねぇ、もう一本ぐらい飲もうよ」



二本目の缶ビールも飲み切ってないのに、チャコは三本目の缶ビールを開けてぎこちなくも笑顔になるのだった。僕が空気を読まないから、こんな感じで場の空気が変化する。あまりにも無神経すぎる自分が嫌になって、少しだけ逃げたい気持ちにもなるのだった。



こんなんだから僕は人の気持ちを理解できない、成長のない大人なんだろうか。チャコだけが大人になって、僕はまだまだ世間知らずの子供みたいに思えた。



そしてゆっくりと時間は過ぎていき、僕たちは晩御飯を食べ終わるのだった。



38話に続く


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惚れさせ戦略マーケティング論。

やまとなでしこ塾?主宰

近松みさとです。

 

プロフィールは

 

 

 

 

 

 

 
 
 

惚れさせ戦略マーケティング論Vol.17

 

【自信を持つには?

 

 

 

セミナーやコンサルをする中で

 

よく聞かれる質問が

 

「自信をつけるにはどうしたらいいですか?」

 

と言う質問です。

 

 

 

 

《自信》と一言で言っても

 

仕事に自信がないのか

 

恋愛に自信がないのか

 

外見に自信がないのか

 

人それぞれですよね。

 

 

 

 

しかし自信を持つために

 

共通していることがあります!

 

 

それは…成功体験を積むこと!!

 

 

 

自信満々の赤ちゃんがいないように

 

人は誰かに褒められたり、

 

誰かに認めてもらったり

 

結果を出すことによって

 

自信がつくのです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、料理に自信がないです…

 

と悩んでる生徒さんは多いのですが

 

まずは一品でいいのでこれだけは

 

自信を持って作れる得意料理を決めましょう!

 

とアバイスしています。

 

これだけは美味しく作れる!

 

というものがあるだけで自信になりますよね。

 

 

 

 

料理が得意=フレンチのシェフ並みの腕前

 

という意味ではないのです!

 

オムライスでもいいですし

 

肉じゃがでもいいですし、

 

カレーライスでもいいのです^^

 

得意料理を作って誰かに食べてもらって

 

「美味しい」と褒めてもらえると

 

それだけで自信がつくと思います?

 

 

 

 

 

”自信がない”と漠然と悩む前に

 

どうして自信がないのか?

 

何ができるようになれば

 

誰かに喜んでもらえたり

 

褒めてもらえるのか…

 

自分と向き合って考えてみてくださいね^^

 

 

ではまた更新します?

 

 

 

 

昨日、やまとなでしこプレミアムレター

 

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「エクゼクティブな彼との会話の質を高める方法」

 

について書いています。

 

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